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「三国志」名場面集
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第五回「董卓入京」

幼帝【劉弁】と弟の陳留王【劉協】をつれて逃げた十常侍の【張譲】と【段珪】であったが、いかんせん徒歩の逃避行 とあっては、馬でやってきた捜索隊に追いつかれるのは必至。
ついに【段珪】は追っ手に切り殺され、そのスキに逃げおおせた【張譲】も、もはやこれまでと、幼帝兄弟を残して 川に身を投げてしまった。
【張譲】「陛下〜先立つ臣をお許し下さい〜ブクブク」
自分たちの周りで何がおこっているのかわからない幼帝兄弟は、暗闇の中をただ逃げさまようばかり。
【劉弁】「協よ、朕はもうだめじゃ。足が痛ぅて、もう一歩も歩けぬ。」
【劉協】「兄上…ぁ、陛下、あそこに明かりが見えます。誰か人が居るかもしれません。助けを呼びましょう。」
２人は偶然、宦官の専横に嫌気がさして隠居していた元役人の家に辿りつき、捜索隊に無事保護された。
混乱の一夜もようやく収まり、捜索隊と大臣に迎えられ、幼帝兄弟はやっと都へ戻ることとなった。
そこへ一行めがけてもうもうと土煙を上げながら騎馬の大群が近づいてきた。敵か味方かもわからず、大臣はオロオロ、幼帝は泣き叫ぶ始末。
やってきたのは、涼州の長官【董卓】率いる北方の荒くれ武者軍団であった。彼は「黄巾の乱」の折り、失策を賄賂で帳消しにして以来、任地で兵を養い名誉挽回の機会を待っていたところだったが、宦官勢力をツブそうとしていた【何進】の呼びかけがうまい具合にあったので、好機到来、都をめざして来たのだった。


凶悪そうな騎馬武者達にみんながおびえきっている中、幼帝の弟、陳留王【劉協】ただ一人が凛然と立ちあがった。
【劉弁】「あわあわ・・・」
【劉協】「おぬしらは、陛下をさらいに参ったのか、それとも助けに参ったのか！御前で下馬せぬとは不敬であろう！！」
【劉弁】「あわあわ・・・」
【董卓】「われらは陛下をお守りしようと馳せ参じた者にございます。」
【劉弁】「あわあわ・・・」
【劉協】「陛下は『大儀である』と仰せじゃ。あと、『そちを大将軍に任ずるゆえ、都までわれらを護れ。』との仰せじゃ。」
【董卓】「はは〜。ありがたき幸せ。(兄さんのほう、ダメだな…。ここは弟を新帝にたてて…)」
【劉弁】「あわあわ・・・」
依然うろたえまくりの幼帝と大臣を尻目に、運良く亡き【何進】の後釜の地位を手に入れた【董卓】は幼帝一行を連れて都へと向った。

【何進】の暗殺と宦官皆殺しのどさくさで権力者不在となった朝廷にもぐりこんだ【董卓】は更に自分の領地からどんどん兵を呼び寄せ、 頭を失った【何進】の兵達をも吸収し、揺るぎ無い支配力を固めていった。
ここに、この三国時代の覇者乱立のきっかけとなる「【董卓】の恐怖政治」が始まる。

[第六回「叛将呂布」へ続く]

●今日の楽屋●
今回のカキワリ城壁。
以前はっとりさんのオフに持っていったのを改造。
兵隊もだいぶ集まりました！５０人まであと一歩。




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